#04 「100人の魔物の戦い」 & #05
「黒い刺客ブラゴとシェリー」
公園で言い合いをして別れてから、ガッシュが帰ってこない。
その代わり客が来た。
ブロンドの女と、真っ黒な子供。
彼らはガッシュの正体について、記憶をなくしているガッシュからは知りえなかった情報を教えてくれた。
その話をまるっきり鵜呑みにするわけにはいかないが、しかし――
「これでわかったでしょう。あなたの赤い本……渡してもらえるかしら」
オレは赤い本を抱え直し、後じさった。
ひとつだけわかっているのは、この本を女に渡して焼かれると、ガッシュがいなくなるということ――
「素直に渡してはもらえないようね――なら」
と、女はいきなり後ろを向いた。
しゃがみ込んで、なにかごそごそやっている。
「そうね……あなたみたいな子なら……こういうのが似合うかしら」
と、振り向いて掲げてみせたのは、彼女が着ているような形のドレスだった。
「オ、オレは男だぞ!?」
「あら、そうなの? 日本の制服ってよくわからなくて」
本気で言ってるのか……?
「でも、男の子でもきっと似合うわよ。さ、着てみて」
ずずい、と押し出してくる。
「おい、おまえ……」
それまで黙っていた子供のほうが、口を開いた。
「素直に従ったほうがいい。シェリーは――本気だ」
カカッ、とその両目が光ったように見えたのは、気のせいだろうか。
「いや、けど……それを着るのと本を渡すのと、どう関係があるんだ」
「それはね」
シェリーと呼ばれた女は、すっと胸に手を当てて言った。
「服を見立てて外に連れ出そうとすると、たいていの相手は感涙にむせんで本を置いて去っていくからなの」
「それは……人に見られるのが嫌で、本を渡すかわりに見逃せってんじゃあ……」
「服だけで満足できない人のために、この通り、ちゃんとインナーも用意してあるわ」
「うわあ……」
取り出された革製の物体は、ドレスどころではなかった。
このお姉さん、ヤバイ人だ……!
「これでもまだ足りない欲張りなあなたには、ワイヤレス、リモコン式の――」
「だああっ! もういい!」
「じゃあ、着てくれる気になったのね」
本か、服か、どっちが目的なんだいったい。
「それと、これは私の個人的なお願いなんだけど……これもつけてくれる?」
首輪。
オレは脱力して床に両手をついた。
だから――だから!
本を渡してしまえば、この不条理な空間から開放されるのか?
だったらいっそ――という気になってしまう。
なんて恐ろしい精神攻撃なんだ。
だらだらと冷や汗をかくオレに、シェリーが歩み寄ってくる。
助け舟は、意外なところからふってわいた。
それは、階下から聞こえるガッシュの叫び声だった。
***
「……もう一人、来てたのね……」
「ああ……追わないのか?」
「私達は数が減ればそれでいい。残ったほうに着せればいいわ」
「相打ちだったら?」
シェリーは数瞬、考え込み、
「そのときはブラゴ、あなたに着てもらうわ」
「なんだと!?」
「丈を詰めるのに一分ほどかかるけどね」
「ちっ、違う! 問題点はそこじゃない!」
「裁縫は得意なの。まかせて」
「……人間の趣味は理解できん……」
むなしい攻防だと知り、ブラゴもまた清麿と同じく肩を落とした。
(2003.07.09)
▲ガッシュ書庫へ
アニメ感想/清麿の腕の包帯があまりにえろく、その後のシリアスな回想部分に頭がついていきませんでした。
が!レイコム戦の後、帰ろうとする清麿を呼び止めるガッシュの声が今にも泣き出しそうなのに、はっと我に返る。ガッシュはどうしてあの外見であの中身であの声なのー可愛いー!可愛いー!ハッ、イヤ、切ないですね、今回。ぐっとこらえて、でもぼろぼろ泣いちゃうガッシュがもう…。しかし駆けているガッシュのパンチラが気になります(だ、だって…サービスなの?)
そして次の回は、予告から清麿ぼろぼろでたいへん萌えです。階段から飛び降りてガッシュを助け、廊下に押し倒した清麿(違)に、相手ガッシュ限定で攻もいけるかっ…!?と場違いなことを考えた直後、犬に乗られる。攻はやはり無理のようです。
えーと、この、連次さん?サドっぽくて良いです。「もっとオレを楽しませろ!」「あっ、あっあっ」清麿、怪我してるのにネ!(妄想)そして、清麿の目に溜まってこぼれた涙の表現がとても自然で、テレビの前で一緒にじわ〜ときてました。
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