境界線上の僕ら


「高嶺、おまえも見るか?」
そう言って目の前に広げられた雑誌は、一ページが丸々水着の女の子の写真だった。
教室のうしろで盛り上がってると思ったら、なるほどこれか。放課後とはいえ、見つかったら没収もんだぞ。
「げっ……オ、オレはいいよ」
ぶんぶんと首を振ると、山中はそうか? と首をかしげた。
「おまえ、こういうの興味ねえの?」
「ないわけじゃないけど」
「あ、じゃあさ、セックスは?」
「ブッ」
あまりにモロな単語に、オレは思わず吹き出してしまった。
「汚ねえなぁ。何、おまえもしかして童貞?」
「もっ、もしかしなくてもそうだよ……山中だってそうだろ?」
「残念でした、オレは経験ずみ」
「えっ」
オレがぽかんとした顔をしたもんだから、山中は笑い出した。
「普通、オレ達ぐらいだったらみんなやってるぜ。なあ?」
と呼びかける山中に背後から同意の声があがり、オレはさらにあぜんとしてしまった。
マジか……!?
「しょーがねーなぁ。そんな高嶺くんにオレがやりかたを教えてあげよう」
「面白そうだな。オレも混ぜろよ」
雑誌を見ていた集団の中から金山も立ち上がり、やってくる。
「学校はまずいから高嶺んち行こうぜ」
「そうだな」
「つーことで、オレ達帰るわ。みんな、じゃあな!」
残った奴らに山中が手を振って、金山に背を押されて教室を出る。
オレはまったく展開についていけず、二人にうながされるまま、混乱する頭をなだめようと必死だった。

***

お袋もガッシュもまだ帰ってなくて、ふたりは好都合だなんて言ったけど、冗談じゃない。
部屋に着くなり金山に抱き寄せられ、あ、と思う間もなくキスをされていた。
触れ合うばかりでなく舌が入ってきて、肌があわ立つ。
「……ぅ、んんっ……!」
オレが肩をこわばらせると、それを見ていた山中がはは、と笑った。
「金山さあ、いっつもそんなイキナリなの?」
「あ? そーだよ、悪いか」
金山はオレの腰を抱えてベッドに乗り上げ、自分の体でオレの足を左右に開かせるような体勢を取った。
「――っ!?」
格好の恥ずかしさにオレは真っ赤になってもがいたが、肩をぐっと布団に押さえつけられ、いっぽうの手で股間をさすられる。
「やっ――イヤだっ……やめろよ!」
ぞっと寒気が走って、オレは金山の腕を押し返した。その手を山中がつかんで引きはがす。
「あー、もう、ダメだろ。高嶺」
「山中っ」
「おとなしくしてろって」
見上げた顔がぼんやりと滲んでいて――オレは自分が泣いていることにようやく気づいた。
ズボンの布地の上からとはいえ、ジッパーに沿ってしつこく指先で揉まれ、その部分に血が集まってくるのがわかる。
「……っあ」
小さく声をもらすと、満足そうな息を吐いた金山は手を離し、オレのズボンと下着を脱がせてしまった。
ぴょん、と飛び出したものをじかに握って押し上げながら、さらにその奥へ指を這わせてくる。
「入るか?」
「やってみねえとわかんねえな」
「あ!」
つぷ、とそこに金山の指が入ってきた。
「あっ……ああっ……!」
「お、結構入る」
「なんだ、簡単じゃん」
金山は容赦なく指を押し込んできて、山中もその様子を見に下半身を覗き込んだ。
「どっか、めちゃくちゃ感じるところがあるんだろ?」
「ああ、いきまくりとかって……この辺か?」
「ヒッ!」
ぐり、と内側を探られオレは悲鳴をあげた。
「んー、わかんねえな……。いいからもうハメようぜ」
「おまえ、ほんと短気な。いいけど」
山中が承諾すると、金山はズボンの前を開けて勃ち上がったものを取り出し、それからベッドへ横になった。
「よーし、高嶺。乗れ」
「しかもいきなり騎乗位かよ」
山中は爆笑し、しかしすぐにオレを抱き起こして、金山の腹をまたがせた。
指を入れられてぴりぴりと痛むところへ、金山の先端が当たる……。
「もう……っ、やめてくれ……!」
腰を浮かせようとするオレの肩を、山中はがっちりと押さえ込んでいた。
「何言ってんだよ。これが終わったら次はオレの番なんだから、さっさといかせちまえって」
聞きとがめた金山が怒鳴った。
「山中ァ!」
「冗談冗談。さ、高嶺……」
肩をぐっと押され、オレは、当たっているだけだった金山のモノのの上へ徐々に腰を下ろしていくしかなかった。
「っん! うぅ――……」
息をつめて、痛みをやりすごす。
あんな大きなものが自分の中に入ってるなんて、信じられない。でもそこに金山のものが押し込まれているのは確かで、熱くて、苦しくて……。
背後から手を伸ばしてきた山中が、オレの性器をぎゅっと握ってしごきはじめた。
「あぁっ!」
びくんと腰が跳ねたはずみに、体が締まって中の金山のものをきつく噛んでしまう。
「あっ、はあッ……」
「バッ、バカ、そんな締めつけんな! 出ちまうだろ!」
「おや〜? 金山くんは早漏ですか」
「てめ、山中!」
「だって高嶺、動けそうにないからさー」
オレが……動く?
その言葉の意味を問いただす間もなく、はじめて他人の手で高められた体は、ひどくあっさりと相手の手に熱を吐き出してしまった。
金山をくわえた箇所にも細かく震えが走り、その振動を受けて、ももにかかった金山の指がぐっと肌に食い込んだ。
金山がオレの中で弾ける。
「あー……っ」
体の奥にどくどくと注がれる感触に、オレは小さく悲鳴をあげた。
金山が息をつく。
山中がオレの肩ごしに金山へ声をかけた。
「終わったか?」
「ああ……つーか、出ちまった」
ぶつぶつと不満そうに言って、金山はオレを山中にゆずった。
ベッドの空いたスペースにうつ伏せに寝かされ、痺れて感覚の鈍い腰だけを高く持ち上げられる。
今度は山中が後ろから入り込んできた。
「あぁっ……」
さっきと違って山中はずっ、ずっと前後に動いて、オレの中をかき回した。
「んっ……いい……」
「やっ……あ……あぁっ……」
オレはシーツを握りしめた。
「う……く……」
ひざ立ちの足ががくがくと震えてくずれそうになるのを、必死にこらえる。
「次、オレもう一回な」
「そろそろお袋さん帰ってくるんじゃねーの?」
「あー、くそっ。やべえか……」
金山はいらいらと時計に目をやり、山中がとりなした。
「いいじゃん、また今度で」
「おう……そうだな」
オレは山中に揺さぶられながら、ふたりの会話に血の気が引いていた。
「高嶺も案外、色っぽかったしよ。またやるのも悪くねえな」
いやだ……。
一度はひいていた涙がぼろぼろとこぼれだし、オレは涙をのどにつまらせながら、やっとのことでうめいた。
「いやだ……っ、オレはっ……」
「なんだよ、オレ達ヘタだったか? 高嶺もしっかりイってたじゃん」
腰をつかんでいた手が、つ……と下腹部へ回ってきた。
「あっ……」
「今だってた勃ってるし。気持ちいいんだろ?」
そのままぐにぐにともまれ、言葉など発せなくなってしまう。

***

二人が帰ったあと、オレは体の痛みにベッドから起き上がることができず、翌日は熱まで出して学校を休んだ。

(2003.10.05 2003.11.07修正)

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コメント/原作がせっかく学園ものなので、それらしいものをvまたもやえろメール産物。清麿が結局童貞だというツッコミはなしの方向で。ウェブでの清麿の処女は金山くんに捧げます。二番目は山中くんね。山ペアいいなあ〜v